『折りたたみ式ボート』の使用感想(まとめ)

第一艇のフリージアボートは、H14年に購入してH20年まで約6年間使用しました。
良い点、悪い点がハッキリしたボートでしたが、私にとって、全体的には満足できるボートでした。
それだけに、現在は販売されていないようで、それが残念です・・・^^;;

これから、このフリージアボートを購入される方は、中古を除いてほとんどいないと思いますので、
同じ折りたたみボートであるポーターボートと共通点も多いので、フリージアボートだけではなく、
ここでは「折りたたみボートのメリット・デメリット」という形で、私なりにまとめてみました。
※ただし、ポーターボートについては、私が実際使用したわけではなく、知人の体験や感想、
私が乗せてもらった体験や、ネットで調べたことですので、ご了承ください。

ではまず『デメリット』から、先にいきましょう。

★ 「座板類がかさばる」
このテの折りたたみボートを使用している人が口を揃えることだけど、コレ、意外に盲点です。
底を平らにするためにスノコなんかも必要だし、この板関係でもかなりの量になるので、
車によってはあらかじめ考えておかなくてはなりません^^;
ポーターの場合は座版が分厚いのと、ドーリーを装着するためには、トランサムボードを
もう一枚追加しないといけないので大変です。

★ 「メンテなどに手間がかかる」
一体型のボートと違って、何度か釣行する度にメンテ・改良が必要です。
座板・ネジなんかは長くは持たないし、年に1度ぐらいは大修理が必要になります。>O<
そして、一番やっかいなのが、長く使うと、折りたたむキールの部分から徐々に浸水すること。
ポーターが悪名高いホッチキス留めなのに対して、フリージアはキールにアルミ合金レールを採用しています。
これがうたい文句の一つなのですが、最初はいいものの、アルミレールは折れたり、割れたりすることがあります。
実際私も6年目に割れました・・・ここはボートの背骨にあたる部分、こうなると補修が難しいです。
結局、一長一短で、どちらもこ部分は相当気を使ってメンテをしておかないと、
長い使用に耐えることはできないと思います。

★ 「儀装が必要。でも限られる・・・」
ノーマルの状態でも釣りは可能だけど、快適・安全に釣りをするにはいろいろ儀装が必要になります。
でも、実際は穴をあけられる箇所も限られるし、なかなか難しいです。>O<
竿立てや、航行灯などはあきらめて、電池式の魚探にドーりーぐらいにしておいた方がいいでしょう。
もっとも、ポーターはドーリーをつけるのも一苦労ですが・・・TT

★ 「安定性は、ない?」
おそらく数あるミニボートの中ではやや低い方に入ると思います。。
荒れだすと真っ先に帰らなくてはなりません。
他のボートがいるから・・・と思っていると怖い目に遭います。
特に、2人の時は、ベタナギ以外は湾内でキスやイカ釣りぐらいにしておいた方が無難です。

それに、常にお互いの位置を見ておく必要がありあます。
バランスを崩した時に手すりをもつと、「グニャっ」としていつもヒヤッとします。(TOT)

ただ、この剛性のなさは悪いところばかりではなく、大きな波を受けても、
たわんで吸収するので、転覆の危険性は、同じサイズの一体型ボートや分割型ボートよりは優れていると思います。
幅が広いポーターは、フリージアよりもワンランク安定性は高いと思います。

★ 「組み立て、撤収は大変で、時間もかかる」
うたい文句にはパタパタっと一人で10分で組み立て完了!!と書いていますが、それは・・・???
私の場合、出港まで30分、撤収は小一時間くらいかかります。
それでも、ゴムボートと比べれば楽だと思います。

時間がかかるところはネジ回しなんだけど、私の場合は座版なんかはネジを締めていません。
また、時間節約のために波よけは止めましたし、オールの金具もつけません。
これら全部をすれば・・・やっぱり大変で楽とは言えないでしょうね^^;
ポーターは座版の固定は専用の固定ピンなので、フリージアよりも優秀です。

★ 「形を保てない」
これはフリージアだけなのですが、組み立てたとき、畳んだときもどうしてもねじれてしまう。
ポーターはそんなことはないので、これはフリージア最大の欠点です。
サイドのアルミパイプは数年の使用で折れるので、こうなるといよいよ形をキープするのも
難しくなりますね。この点はポーターの素晴らしいです。

次に『メリット』

★ 「砂浜出航には強い」
おそらくミニボートの中ではかなり強い方でしょう。
ゴムボートは砂がつくと落とすのが大変だし、一体型は重くて段差がある砂浜では運ぶのが大変です。
その点、分けて運べるのは助かります。ボート本体は軽いので引きずっても問題ないし、
段差だけ持ち上げて、段差に立てかけて水を流せば、撤収もOKです^O^
これからは砂浜出港は必要条件になると思うので、非常にありがたいです。

★ 「その気になれば、どこからでも・・・」
砂浜に限らず、砂利浜、泥、、ゴロタ、カキ殻浜、小磯でも、波さえなければなんとか出すことは可能です。
はじめてのポイントでは出船場所探しに右往左往することも少ないので、
とっても心強いですよ^^

★ 「破損に強い」
針や魚のトゲぐらいで穴があくことはありません。また、岩なんかにこすれても大丈夫です。
このポリプロピレンという材質、意外に強くて丈夫です。
デリケートでないぶんだけ雑に扱える・・・私向きです^O^
6年間ほとんど車に積みっぱなしにしていましたが、艶が若干なくなっただけで、
ほとんど影響ありませんでした。^^

★ 「保管場所を選ばない」
私は車のルーフにほとんど積みっぱなしだったけど、ほとんどサーフィンのボードにしか見えないし、
運転中も全くきになりません。
直射日光にも耐える???ようですし。
自宅の庭の隅やベランダなど、厚さ10センチくらいになるので、保管場所を選びません。

以上、思いつくままに書いたけど、
普通に釣りをするぶんには十二分に使えるボートです(^O^)
確かに上記のようにデメリットも多いのですが、それを補えるぐらい良い点もたくさんあります。
とりあえずボート釣りを始めてみたい方の入門用のボートとして、
また、私のようにボート以外にも色々な釣りをしたい方にとっては、オススメのボートです。
でもエキスパートの方で、折りたたみ式のボートに乗られている方は意外に少ないので、
本格的にボートを・・・という方には向かないかもしれません。
実際このボートから他のボートに乗りかえる方はおられても、逆はあんまりないようです・・・
かく言う私も保管上の制限さえなければ、このボートには乗らないと思います。
いろいろ大変なボートで、不満を言えばきりがないのですが、私にはとりあえずこれで十分です^^

他のボートと比べた場合、まとめるとこんな感じになりました。
それぞれ、5点満点で採点してみました。ただ、出船場所や保管場所・船形などは千差万別、
あくまでも私の独断と偏見なので、その点はご了承くださいね。
でも、どのボートをとっても一長一短ですね〜やっぱり購入時に迷うはずですね^^;;

一体型FRP ゴムボート 折りたたみボート 分割型ボート
保管場所・スペース 1 5 4 3
艤装 5 3 1 4
静止安定・ふらつき 5 1 2 4
転覆危険性 2 5 3 1
砂浜出船・用意撤収 1 2 4 5
スロープ用意撤収 5 2 3 4
耐久性 5 1 3 4
積めるエンジン 4 5 2 3
耐衝撃・傷など 2 1 5 2
スピード 5 2 3 4
流されにくさ 4 1 4 4

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