安全第一!!〜補機搭載のススメ〜

初代『GALAXY号』のフリージアボートは約6年間使用しましたが、
このボートに搭載していたトーハツの5馬力2ストエンジンは最初の3年間こそ異常はなかったものの、
4年目以降はトラブル続きでした。

トラブルのほとんどは、走行中に突然エンジンの回転が下がり、停止してしまうというものでした。
修理にも出しましたが、それでも根本的な解決にはなりませんでした。
聞けば、原因はキャブレターの目詰まりとのことで、
キャブを清掃するとエンジンすぐにかかるのですが、
数回釣行するとまた停止するの繰り返し・・・TT
自分でも勉強して、自宅で念入りに整備しましたが、やっぱり結果は同じで、その場しのぎでした。

このような経験を何度もするうちに、海上でエンジンが停止しても、
「キャブの清掃で簡単にエンジンを始動させることができる!」などという安易な自信が生まれ、
気がつけば、たとえエンストしてもそれはいつものことで、ほとんど動揺しないまでになっていました。

しかし・・・これは過信以外の何物でもありません。
ベタナギならともかく、いつもそんな好条件で釣りができるわけではなく
また、海の気象はいつ急変するかもわかりません。
揺れる船内で、いつでも同じ作業ができる保障などどこにもありません。
岸の近くならば、磯に叩きつけられる可能性もあるし、
大型船が近づいてきて引き波をまともに食らう可能性もある・・・
気象を気にしながら、周りの船や岩やブイを意識しながら、時間との戦いになることもあります。
焦って部品を一つでも海に落とそうものなら・・・

今までHPの釣行記で、エンジンがトラブって・・・
などと何度も書いていた自分は安全への意識と自覚が足りなかったと深く反省しています。
ミニボートの船長として、どんな時でも出る以上は自分の命は自分で守る・・・
これは最低限のマナーであると心得て今後のボートライフにこの経験を生かしていきたいと思います。

2代目『GALAXY号』に乗り換えるにあたって、軽量化を目指しつつも、安全面には最大限考慮したつもりです。
どんな時でも100パーセント自分で・・・というのは不可能だとしても、
限りなく100パーセントに近づけるためにはどうすればいいのか??を真剣に考えました。
そして、結論は、
より止まりにくいエンジンを積むか・・・???
もしくは補機を搭載するか・・・???

この2つしかないと私は思います。

前エンジンのトラブルの原因のほとんどがキャブ詰まりだったことを考えると、
やっぱり2ストの混合ガソリンがその最大の原因ではないかと思います。
8馬力以上は2気筒なので、キャブが詰まってもそう簡単にエンストまでには至らないと思いますが、
単気筒の2ストは、安全面から見ると、最悪のエンジンだと言えると思います。

4ストはオイルを混ぜないぶんだけ詰まりにくいようですが、
それでも単気筒となると、どうしても止まることへの不安を拭い去ることができないので、
できれば避けた方が無難だと思います。
私が店員さんや知人から聞いたり、調べた範囲では、安全な順に

4スト2気筒→2スト2気筒→4スト単気筒→2スト単気筒

だと思います。

補機の搭載を考えないのであれば迷わず4ストの2気筒を積むべきでしょう・・・
が、ネックはその重量です。
一番軽いトーハツのエンジンでも37キロ・・・
実は私は前回の経験から極度のトーハツ不信に陥っているので、
他のメーカーから選ぶと40キロアップ・・・
私の力ではほぼ限界に近い数値です。段差を超えるには危険すら伴うかもしれませんし、
何より重量を一番に考え、手軽に楽しみたい私のスタンスとはかけ離れたもので、
ここまでくると、釣りに行くこと自体が億劫になる可能性もあるので、これはパスします。

次に考えたのが補機の搭載です。
1馬力位の小さなエンジンを積もうか??ともかんがえたんだけど、
ほとんど使用しないのに毎回潮抜き、メンテをするのは大変だし、
第一、めったに使わないと、いざという時にエンジンがかかるのか、逆に心配になってしまいます。

いざという時に頼りにならないようでは、意味がないですよね・・・^^;

そこで次に考えたのがエレキの搭載です。
これだったらバスやチヌ、アオリイカなどにも幅広く使用できます。
流し釣りのシーアンカーやスパンカーの代わりにもなってくれそうです。


ただ、エレキにも欠点はあって、特に注意しなくてはいけないのがバッテリーの容量とエレキの推力です。
私が購入したエレキの推力は、やや小さめの40ポンド。
思った以上には早いし、よく進むとは思うのですが、
荒れた海でどこまで進むのかは、若干心もとない気もします。


また、エレキは大量に電気を食うため、最初の慣れないうちは、
特にバッテリーチェッカーでこまめに残量を確認しながら、
どれくらいの使用でどれくらいバッテリーが減るのかを、よく知っておかなくてはなりません。

一応、シーキングの90Aを積んではいるものの、他にも魚探、時には夜間灯にも使用するので、
あくまでもエンジンメインで、エレキは補助的に使用することが、
いざという時の補機とするにあたっての条件となります。


結局私が今回選択したのは、
主機がスズキの4スト単気筒のDF5とミンコタの海水用エレキ、リップタイド40ポンドの組み合わせです。
スズキのエンジンを選んだのは、トーハツに比べて値段が高く、若干重たいものの、
排気量が大きくトルクがあること、そして何よりもスズキのエンジンは船外機だけにとどまらず、
車やバイクなどでも、その実力は世界で実証済みであることが大きかったですね。

当面はこの組み合わせで出航するつもりです。
前ボートと比べると2歩も3歩も安全面では前進したと思いますが、
もっと・・・もっと・・・
これからも安全面への追及は怠らないつもりです。

剥製工房★GALAXY