安全第一!!〜補機搭載のススメ〜PART2

PART1ではエレキを補機とする安全対策を書きましたが・・・
あれから約6年、幸いにもエンジンが停止することはなく、
エレキで帰港することは一度もありませんでした。

この間、釣りをする時などにエレキを使用していて、補機として使用するにあたって、
致命的ともいえる、2つの大きな問題があることに気が付きました。

一つ目の問題点は、絶対的なパワー不足です。
ベタナギなら、多少の効果はあると思いますが、少しでも波風があるとほとんど進まないことが分かりました。
言うまでもなく、ベタナギだけしか使えないようでは、補機として意味がほとんどありません。

そしてもう一つの大きな欠点は、航行距離の問題。
波風がある時、たとえゆっくりしか進まなくても、時間をかければなんとか帰港は出来ます。
最悪の場合は、出港場所でなくても、どこかの岸にたどり着ければそれで良し、です。
ですが、エレキを全開で使用した場合、バッテリーを最期まで使い切ったことがないのでなんとも言えませんが、
おそらく1時間、持たないと思います。
エレキのスピードは、無風の琵琶湖で時速3,5キロほど。
そこから波風の分を差し引くと、1時間で進める距離では、ほとんどのポイントで帰港出来ないことになります。

このパワー不足と、持続性の問題は深刻で、場合によっては何の役にも立たない・・・
これでは補機としての意味がないことになります。
どんな時でも、趣味である以上、自力で帰港する。
ミニボートの船長にとって、これは絶対条件だと思います。
このことを踏まえて、安全対策をもう一度考え直しました。

上記の2つの問題点、これを解決するには、エレキではなく、やっぱりエンジンを積むしかないと思います。
そこで候補に上がるのが、スズキの2馬力エンジンと1馬力のジェイモ。

スズキの2馬力は13キロと、同クラスのエンジンの中では最も軽いし、
2馬力あれば、波風があっても負けることはないでしょう。
また、今のスズキの5馬力エンジンのガソリンタンクと、そのまま接続して使えるのもいいですね。
ただし、欠点もまた多くて・・・

まず、軽いと言ってもその重量は13キロもあります。
狭いボート、車のことを考えると、出来る限り荷物を増やしたくないし、毎回の持ち運びを考えると労力的にも相当・・・><
取付の場所も、エレキマウントでは強度不足なので、5馬力エンジンを取り外して付けなくてはならず、海上では危険です。
また、4ストエンジンは取扱も難しいです。
運搬時、船に積む時もヘッドの位置に注意しなくてはならず、海面を叩く場面では故障する恐れもあります。
使用するたびに、水冷なので、水洗いしないといけないのも大変です。

これだけのことをやると、とても大変で、釣りに行くのが億劫になるのは目に見えています。

そこで採用したのが、もう一つの候補の1馬力エンジンのジェイモです。
重量は5キロで、サイズ的にもエレキとほとんど同じで、全く問題ありません。
もちろんエレキのマウントをそのまま使用することも可能です。

草刈り機で圧倒的なシェアを持つタナカのエンジンというのも安心感があります。
2ストエンジンは、メンテも簡単、扱いも簡単です。
特に、空冷なので水抜きの手間が掛からないのが、ありがたいですね。
海水を吸い込むと、どうしてもいろんなパーツが傷んできますし・・・。
実際に、エンジンをセットしたのが、下の画像です。

 

普段は下の画像のように収納して、ボートに積んでいます。
参考までに、このケースはプラダンで、自作しました。
下には、衝撃を吸収するように、クッションラバー、ウレタンシートなどをひき、
エンジンが動かないように、スチロールで固定しています。
クーラーボックスとほとんど同じサイズなので、クーラーの前に置いてます。
ケースの中に入っているのは、エンジンの他に、500ミリのプラボトル、エンジンオイルを入れた50ミリのプラボトル、ポンプです。
万一の場合は、ポンプで500ミリリットルのボトルにガソリンをくみ取り、
そこにエンジンオイルを10ミリリットル入れて混合して使用します。
プラボトルには、メモリが刻印されているので、混合は容易です。



さて、ここからが肝心な問題点の検証です。
まずはパワー不足の件です。
この点が一番気になったので、いろいろ調べていると、全速で時速7キロ程度だそうです。
実際、私のボートでスピードを計測すると、時速4キロ〜4,5キロほどです。
感覚的には、エレキよりも少しだけ早い程度です。
これでは、ちょっとパワー不足な感じは否めませんね><
メーカー等のデータよりも、あまり時速が出なかったのは、荷物が重いことと、エンジンの位置がセンターではないからでしょうね。
いざとなれば、クーラーの中の魚、海水を全部出して、それでもダメなら、捨てれるものは順番に捨てて、エンジンを外し、
センターにジェイモをセットすると、もう少しスピードアップするかと思います。

また、航行距離ですが、言うまでもなく、これは全く問題ありません。
ガソリン使用なので、ガソリンがある以上、走り続けられます。
そもそも、このガソリンが無くなるとなれば、それはエンジンが故障してもしなくても、関係なくアウトですから・・・

とりあえずは条件を満たすであろう、このジェイモエンジン。
これで、使ってみて、しばらく様子を見ようと思います。
また問題点が見つかるかもしれませんが、その時はpartVの記事を書くことになるでしょうね・・・

剥製工房★GALAXY