心境複雑・・・『スレ掛かり』・・・

毎年早春になると、大阪周辺の各河川には大量のシーバスが押し寄せ、誌面を賑わせます。
しかもランカーサイズが多く、「大阪湾にもこれだけたくさんデカいのがいたんだなぁ・・・」と毎年新たに実感します。
こんな時は、おそらく川底はシーバスだらけなんでしょうね。

で、このシーバス、食わせるのが意外に難しい・・・
産卵後で、元気なく底にべったりはりついていて、目の前を通ったベイトだけに反応するからでしょう。
で、コレを釣るためには、必然的にシーバスの鼻先にルアーを通すためにカウントダウンして、
スローにリトリーブするのがメインになるんだけど、一歩間違えれば「スレ」ばかりになってしまうことも・・・><

でも私としては、やっぱり『シーバスアングラー』のプライドとして、「口掛け」にこだわりたい・・・
で、この「スレ」を避けるのに一番有効なのが「タナ」を上げること。
私は主に中層をミディアムファーストリトリーブで、やる気のないシーバスを、リアクションで食わせるようにしています。
こうしてから「スレ」は激減しました。
もちろんそれでも避けられない「スレ」はありますが・・・(^^;

でも、この釣り方で不満に感じるのが、釣れるシーバスのサイズ。
どうもやる気のある60センチクラスは釣れるのだけど、スレで掛かるような「80up」のグッドサイズはなかなかHITしない。
これはどういうことなんでしょうか?
単なる偶然かもしれないけど、この60センチクラスは産卵に関係していないのかも・・・
もしくはオスのシーバスか?
実際にこのファーストリトリーブで釣れてくるシーバスは、比較的「ヒル」が少なくて、きれいで元気なシーバスが多いし・・・。
でもあくまで狙いは、底に沈んだ「BigOne」・・・
なんとかスレを避けてこのランカークラスを食わせるためには、まだまだいろいろ研究しないといけないみたいです。

ところで以前この「スレ」で、とても悲しくなる話を聞いたことがあります。
それは私のホームグランドの、日本海でよく出会うアングラーから聞いた話です。

以前「ルアー情報」という雑誌で、各都道府県の代表チームが出て、
シーバストーナメントを開催していました。
そのアングラーの方は、とある県の代表チームの方で、1回戦で「大阪チーム」と当たり、大差で負けたそうです。
なんでも、大阪のチームは70センチオーバーを30本ぐらい上げていたとのことで・・・
で、何度か大阪にも遠征でこられた経験のあるこの方は、こうおっしゃっておられました。

「この時期の大阪のチームには絶対勝てない・・・
だってほとんどがスレ掛かりでしょう?
2回戦(5月頃)になるとスレがなくなるから勝つ自信もあるんだけど、
やっぱり不公平だと思う。
大阪のチームに当たったら運が悪いと諦めるしかない・・・」
と。

他県のアングラーがこのように考えているのを知って、私は愕然としました・・・。
実際は、ほとんどのアングラーは「口掛け」にこだわって、いろいろ試行錯誤しているのに・・・TOT
とても悔しいですよね。
もちろん「スレ」は防ぎきれないどうしようもない時もあります。
でもそんなアングラーは「スレ」は釣果にカウントしていないハズです。

しかし中には違う方もおられて、横でスレで釣った90up」が、次の日堂々と、
その方の運営するHPのトップに飾られていたりするのも事実です。
以前スレの90upをキープしている人に「食べるんですか?」と聞くと、
剥製にして飾る・・・と言われたこともありました。
人に見せる時には「釣った」ということになるのでしょうね><

もっとも、趣味の世界だし、他人である私ごときがとやかく思ったり言ったりする問題ではないのですが、
どうしても複雑な心境になりますね。
私などランカーを求めて南紀・日本海メインで釣行してきましたが、
それでも90upを仕留めるのには10年程かかりましたから・・・
どうしてもこんな気持ちになってしまいます。

シーバス釣りは単独釣行が多いので、いつでも現認者がいるわけではありません。
いわば「自己記録」「自己申告」にならざるを得ません。
私が思うに、シーバス釣りはこの自己記録を更新していく過程」が一番楽しいのです。
その「自己記録」そのものの意味もなくなるように思うのですが・・・

みなさんはどのようにお考えでしょうか?

またご意見など賜れれば幸いです。

剥製工房★GALAXY